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FUJIFILM SQUARE 企画写真展
「平成・東京・スナップLOVE」
ポートフォリオレビュー展

New Faces of Japanese Photography

※トップ画像: ©️Takuya Yamahata


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2019年、FUJIFILM SQUARE企画写真展「平成・東京・スナップLOVE」が東京会場・フジフイルム スクエア(6月)と大阪会場・富士フイルムフォトサロン(7月)にて開催されました。その期間中、同展出品作家6名(有元伸也、大西みつぐ、尾仲浩二、中藤毅彦、ハービー・山口、元田敬三 敬称略)が、写真展での作品の発表を目指す方たちにアドバイスする「ポートフォリオレビュー」を開催し、計78名の参加者の中から山端拓哉、小西拓良、阪東美音、前川朋子という4名の写真家が選出されました。
フジフイルムスクエアは、この4名の写真家を応援し、2020年8月以降、この4名の写真家の個展を東京のフジフイルム スクエアと大阪の富士フイルムフォトサロンにて連続開催します。

新たな才能を開花させ、将来の飛躍に繋げていただくために、推薦作家から写真展の企画・構成のアドバイスを受けながら、写真展開催のプロセスを体験していただく、という意欲的な試みです。写真に真摯に向き合う4名それぞれの視点が提示する彼らの可能性は、写真の新たな可能性を私たちに見せてくれます。4名の作品と思いを、推薦作家のコメントと共にお楽しみください。


ポートフォリオレビュー/ファイナル・セレクション展 Vol.1
2020年8月28日(金)~2020年9月10日(木)
フジフイルム スクエア 東京
山端拓哉「ロシア語日記」
(推薦作家:尾仲浩二)

©️Takuya Yamahata

今回の作品は、ロシアに語学留学に行っているときの写真が、中心になっている。
旅行写真ではなく、また生活写真でもない、その狭間を作品にしたい。
私は日本でも最近ロシア語で、日記を書いている。
日本での生活でさえ、ロシアと密接に関わっていて、
これからもロシアとの関係は続く。
ロシア語日記は、どんどんページ数を増やす。

©️Takuya Yamahata

 <尾仲浩二選評>
山端くんはロシアが好きだからロシアへ何度も行く。カメラとフィルムを持って。
気になるものは何でも撮ってくる。
フィルムを現像する。
思っていたほどイイ感じには写ってなかったけれど、
思ってもいなかったものがイイ感じに写っていたりする。
暗室でプリントをする。
ホントはこんな色じゃなかったけど、こんな色でも悪くないなと思う。
それが楽しくてまたロシアに撮りに行く。
山端くんが写真を楽しんでいる事がストレートに伝わってきたんです。

山端拓哉 (ヤマハタ・タクヤ)

1988年 青森県十和田市生まれ。
2011年 武蔵大学社会学部社会学科卒業。
2016年10月~2018年2月 ロシア・ウラジオストクにて語学留学。
帰国後、暗室クラブ【おんたま】に参加。
フィルム写真にこだわりながら、作家活動中。

2019年11月 フランス・パリ《FOTOFEVER》に【おんたま】として参加。


ポートフォリオレビュー/ファイナル・セレクション展 Vol.2
2020年9月11日(金)~2020年9月24日(木)
フジフイルム スクエア 東京
小西拓良「笹舟」
(推薦作家:中藤毅彦)

©️Takuro Konishi

写っているのは妻です。
僕たちにコウノトリは来ないまま、
二人の生活は18年になりました。
思い描いていたのとはずいぶん違った人生になってしまいましたが、
僕たちは時の川を笹舟の様に流れていきます。

©️Takuro Konishi

<中藤毅彦選評>
とある夫婦のささやかな生活を精緻に描いた
モノクロームのプリントは限りなく美しい。

夫が妻を見つめる視線は愛に満ち、
また妻がカメラの前で自然に無邪気な姿を見せるのも
夫を心から信頼しているからこそであろう。

だが、見る者は、どこか憂いを秘めた妻の表情の奥に、
不思議な寂しさが漂うのに気がつくだろう。

「笹舟」と言う象徴的なタイトルに込められた、
幸福と哀しみの相半ばする二人の感情こそが、
この作品の核なのである。

小西拓良 (コニシ・タクロウ)

1969年 東京都板橋区生まれ。
2010年 写真表現中村教室ワークショップに参加。
2014年 夜の写真学校ワークショップに参加。
2017年 個展「鉄港」(新宿/Place-M)開催。


ポートフォリオレビュー/ファイナル・セレクション展 Vol.3
2020年10月2日(金)~2020年10月15日(木)
富士フイルムフォトサロン 大阪
阪東美音「メロウ」
(推薦作家・元田敬三)

©Mio Sakato

現役の女子高生から20歳くらいを対象とし、
制服を着せて撮影しました。
この作品は私が学生の時に受けた嫌がらせや
SNSを見ていて感じたことがイメージに影響しています。
SNSに悪口など見たくないことが投稿されていても、
見ておきたくなってしまいます。
だから写真のような場所に行くと
そういう環境から逃げられる気がしました。
周りに合わせるのがしんどくなったから
メイクを薄くしました。
落ち着ける環境を写真の中から
作っていこうとしたのが制作しはじめたきっかけです。

©Mio Sakato

<元田敬三選評>
ポートフォリオレビューを通して
多くの方々と直接出会う機会があり、
みなさまの写真や現実に対する真剣な姿勢に驚かされました。
阪東さんの作品の動機は
自分自身の内面の諸問題でしょうか。
内面は写真に写りませんから
(前提として。たまに写る気がする)、
内なる事を外界へ繋げ、
他者を巻き込んでいく様はまさに写真のなせる技。
写真は目の前にある現実しか写せませんから。
この展示をきっかけに作家本人も見る側も発見の連続が始まるはずです。

阪東美音 (サカトウ・ミオ)

1999年 大阪府生まれ。
2017年 大阪市立工芸高等学校 卒業。
2019年 ビジュアルアーツ専門学校大阪卒業。


ポートフォリオレビュー/ファイナル・セレクション展 Vol.4
2020年10月2日(金)~2020年10月15日(木)
富士フイルムフォトサロン 大阪
前川朋子「涯ての灯火(ともしび)」
(推薦作家・大西みつぐ)

©Tomoko Maekawa

2015年からわたしは、
自分の娘とその周辺の景色を撮影し続けてきた。
些細な日常の出来事も、娘は、
忘れてしまいたいことさえも鮮明に覚えていて、
突然それに苛まれることがあるという。
当のわたしは、忘れたくないことでもすぐに忘れていく一方だ。
同じ時間を過ごしているはずなのに、
私たちの間には互いに相容れないずれ、
眼に見えない「裂け目」のようなものがあるように思う。
写真を知り、より深く眼差す試みの中で、
些細な日常の写真がこの「裂け目」のプラットホームとなり、
他人同士の経験と記憶を育てるのかもしれない、
という気づきをえて、小さな灯火が自分の中に灯されていく、
そういう感覚をおぼえた。
この灯火が、まだ見知らぬ地平を、
ささやかに照らしうることをいつも信じている。

©Tomoko Maekawa

<大西みつぐ選評>
「葛藤」は写真作業の途上でさらに大きくなっていくものだ。
しかし、個に立ち返り「世界」を見つめていく自由をも
同時に獲得していくことになる。
さらに「世界」はこちらをも凝視する。
前川さんの写真は「我が家のアルバム」には
残らない互いの呟きやもどかしさを溢れるほど積み込み、
私たちがこの時代に生きねばならない確信を提示してくれている。
それは「愛しさ」という感情が地味ながらも
着実に未来を照らしているということ。
そこに向かって歩くしかないということ。

前川朋子 (マエカワ・トモコ)

1972年 東京都生まれ。
1998年~ 徳島市在住。
2015年~ フォトアーキペラゴ写真学校に参加。


 

展覧会情報 Details

① 東京展:山端拓哉小西拓良の個展を連続開催!

会 場 :FUJIFILM SQUARE (フジフイルム スクエア)
     〒107-0052東京都港区赤坂9丁目7番3号 東京ミッドタウン・ウエスト
会 期 :2020年08月28日(金) 〜 09月10日(木) (会期中無休)
開館時間:両展とも、10:00 – 19:00
     最終日は16:00まで/入館は終了
入場料 :無料
主 催 :富士フイルム株式会社
企 画 :コンタクト

② 大阪展 阪東美音&前川朋子名の個展を連続開催!

会 場 :富士フイルムフォトサロン 大阪 スペース2
     〒541-0053 大阪市中央区本町2-5-7 メットライフ本町スクエア1階
会 期 :2020年10月02日(金)~ 10月15日(木) (会期中無休)
開館時間:両展とも10:00 – 19:00
     最終日は16:00まで/入館は終了
入場料 :無料
主 催 :富士フイルム株式会社
企 画 :コンタクト


 

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アンコール開催決定!
ニューヨークが生んだ伝説の写真家
永遠のソール・ライター

Return Exhibition: Forever Saul Leiter 2020

※トップ画像:ソール・ライター《薄紅色の傘》1950年代、発色現像方式印画 ©️Saul Leiter Foundation
※Main Image:Saul Leiter, Purple Umbrella, 1950s, chromogenic print ©️Saul Leiter Foundation


“カラー写真のパイオニア”として、独自のアングルでニューヨークの日常を撮りつづけ、近年その魅力が再評価された写真家ソール・ライター。2017年、Bunkamura ザ・ミュージアムで日本初の回顧展を開催し大きな話題を呼びました。さらに2020年1月には「永遠のソール・ライター」展を開催。2度目のブームを巻き起こしはじめたかのように思われていた矢先、新型コロナウイルスの影響で閉幕前に突然の中止を余儀なくされてしまいました。
ところが、彼の作品は数奇な運命を辿ることとなります。作品の所蔵元であるソール・ライター財団(ライターが生涯愛したアトリエ兼アパートが、現在では財団事務所)があるニューヨークは、日本を大きく上回る感染者数の拡大に見舞われ、作品返却の目途が立たない事態となり、日本で大切に保管されることとなりました。
 日本美術をこよなく愛したソール・ライターの没後、2014年に財団が設立された際、「日本での回顧展開催」が大きな目標だった財団が途中閉幕を余儀なくされた我々の気持ちを汲み、展覧会の開催を快諾してくれたおかげで、このたび、急遽アンコール開催が決定いたしました。

約8万点のカラー写真をはじめ、作品の大半を整理することなく世を去った写真家の「発掘作業」は、ソール・ライター財団により現在進行形で続けられています。本展では、ソール・ライターが愛し慈しみ、よき理解者であった妹のデボラや恋人のソームズ、愛し共に暮らした猫たちを被写体とした作品や、世界初公開となるソール・ライターの膨大に残された未プリントフィルムのカラースライド(ソール・ライター財団によりデータ化)を展示。また、これまでほとんど紹介される機会をみなかった2000年以降に撮影されたデジタルカメラでの作品、自ら“芸術の到達点”と語ったスケッチなど、2017年の初回顧展時から新たに整理された作品・資料をメインに、ぶれることのない生き方、独自の姿勢をつらぬいたソール・ライターの創作の背景、そして、その実像に迫ります。

It was in 2017 that the first retrospective of Saul Leiter’s works was held at Bunkamura THE MUSEUM. It became a big hit and Saul Leiter returned: From January 2020 a second retrospective of his works was held at Bunkamura THE MUSEUM including not only works that previously hadn’t been shown in Japan, but also works that hadn’t been shown anywhere yet. Unfortunately, due to the spread of the novel corona virus, this exhibition, had to close, preventing many from engaging with all the previously unshown works of Saul Leiter, that this second retrospective featured. However, due to the spread of the novel corona virus Saul Leiter’s works had to stay in Japan and the Saul Leiter Foundation kindly agreed to give it another try and hold this exhibition – in a slightly modified form – again!

Saul Leiter was a leading fashion photographer in New York since the 1950’s, until he retired from commercial photography in the 1980’s. It was Early Color, a collection of his work that he published with Steidl Verlag in Germany in 2006 that brought him back to the limelight of the world of photography. He was 83 years old by then. His re-discovery became a big sensation and led to numerous exhibitions and publications. In 2012 the documentary In No Great Hurry: 13 Lessons in Life with Saul Leiter was released, making his name and works known to even more people.

Many regard Saul Leiter as a pioneer in color photography due to his exquisite sense for color. He has left behind over 80.000 uncatalogued color photographs, which The Saul Leiter Foundation is continuously in the process of “excavating” and bringing into order. This exhibition will show a completely new facet of Saul Leiter work by showing new photographs from this vast archive including previously unpublished and unexhibited works.



左 :ソール・ライター《落書きの顔》1950年、発色現像方式印画 ©️Saul Leiter Foundation
left:Saul Leiter, Graffiti Heads, 1950, chromogenic print, ©️Saul Leiter Foundation
中央:ソール・ライター《無題》撮影年負不詳 ©️Saul Leiter Foundation
middle:Saul Leiter, Untitled, date unknown ©️Saul Leiter Foundation
右 :ソール・ライター《窓》1957年、発色現像方式印画 ©️Saul Leiter Foundation
right:Saul Leiter, Window, 1957, chromogenic print ©️Saul Leiter Foundation


作家プロフェィール Artist Profile

ソール・ライターは、1950年代からニューヨークで第一線のファッション・カメラマンとして活躍しながら、58歳になった年、自らのスタジオを閉鎖し、世間から姿を消した。写真界でソール・ライターが再び脚光をあびるきっかけとなったのが、2006年にドイツのシュタイデル社によって出版された作品集でした。この新たな発見は大きなセンセーションとなり、その後、展覧会開催や出版が相次ぎました。2012年にはドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」(日本公開は2015年)が公開され、その名前と作品は多くの人に知れわたるようになりました。

Saul Leiter (1923-2013) was a leading fashion photographer in New York since the 1950’s, until at the age of 58 he closed his studio and disappeared from the world. It was a collection of his work that he published with Steidl Verlag in Germany in 2006 that brought him back to the limelight of the world of photography. His re-discovery became a big sensation and led to numerous exhibitions and publications. In 2012 a documentary film titled In No Great Hurry: 13 Lessons in Life with Saul Leiter was released (first screened in Japan in 2015), making his name and works known to even more people.


展覧会情報 Details

会 場 :Bunkamuraザ・ミュージアム
     〒150-8507 東京都渋谷区道玄坂2-24-1 B1F
     TEL: 03-5777-8600
     E-MAIL: saulleiter2@nanjo.com
     URL: https://www.bunkamura.co.jp/
会 期 :2020年07月22日(水)~09月28日(月)
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
     毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
休館日 :8月18日(火)、9月8日(火)
入場料 :一般1,500円、大学・高校生1,000
     中学生700円
     ※学生券をお求めの場合は、学生証の提示をお願いします。
     ※障碍者手帳のご提示で割引料金あり。
     ※未就学児は入館無料。
     ※新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、
     団体鑑賞の受け入れを中止させていただきます。
主 催 :Bunkamura, 読売新聞社
協 力 :ソール・ライター財団、NTT東日本
企画協力:コンタクト

当日券 オンラインチケット MY Bunkamura(スマホチケットのみ)、Bunkamura ザ・ミュージアム<BunkamuraB1F>カウンターにて販売予定です。整い次第、追ってご案内させていただきます。

状況によって会期等は変更となる可能性もございます。最新の情報は当ホームページで随時ご案内いたしますので、ご来場の際には事前のご確認を重ねてお願い申し上げます。

ソール・ライター撮影の出展作品につきましては、2020年1月開催「永遠のソール・ライター」と同一になりますが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から展示構成を一部変更しています。映像コンテンツ「スライド・プロジェクション」の上映はございませんが、スライド作品は形を変更してお楽しみいただきます。

払戻し期間終了のため、2020年1月開催「永遠のソール・ライター」のチケット(全券種)はご利用いただけません。

「お客様へのお願い」につきましては、追ってご案内させていただきます。

 Venue:
The Bunkamura Museum of Art
2-24-1 Dogenzaka, Shibuya, Tokyo 150-0043       
TEL: 03-5777-8600
E-MAIL: saulleiter2@nanjo.com
URL: https://www.bunkamura.co.jp/
Period:
July 22, 2020 – September 28, 2020
Opening Hours:
10:00 – 18:00 (last admission 17:30)
Admissions:
Adult 1,500 Yen , University and High school students 1,000 Yen, Junior High School students and younger 700 Yen
*No admission of groups as part of Bunkamura’s social distancing measure to prevent the spread of the novel corona virus.
*Student fare tickets are only valid when presented along with approved ID
*Discount available for owners of a Physical Disability Certificate (shogaisha techo)
Organization:
Bunkamura, The Yomiuri Shimbun
Support:
The Saul Leiter Foundation, NTT East
Planning:
Contact Co., Ltd.

★Tickets will be sold online and at the museum counter. Please check the Bunkamura HP for further information.


 

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展示紹介動画公開中!
井津由美子写真展
“Saul Leiter: In Stillness”

故ソール・ライターのアトリエ写真集の発売出版記念展

※トップ画像|Top Photograph: ©️Izu Yumiko





ニューヨーク発ファッションブランド「マーク ジェイコブス」が手掛けるブックストア『BOOKMARC
(ブックマーク)』にて、写真家・井津由美子氏が撮影した故ソール・ライターのアトリエの写真集Saul Leiter: In Stillness」の出版を記念して写真展を開催します。

1980年代に商業写真から身を引いて以後、表舞台に姿を現すことなく淡々と絵を描き、写真を撮り、自分の世界の中で生きていたソール・ライターを、日の当たる世界へ引き出すことになったのは、 年にドイツのシュタイデル社が出版した写真集『Early Color』でした。この写真集によって、当時80歳を過ぎていたソール・ライターは、「カラー写真のパイオニア」として、一躍「時の人」となりますが、 2013年にこの世を去るまで自分の生活を変えることなく、最も愛する場所であるニューヨーク・イーストヴィレッジのアパートメント兼アトリエで淡々と日常を送りました。
生前からソール・ライターと親交のあった井津由美子が、この場所の撮影をはじめたのは、彼が亡くなった週間後のことでした。以降、断続的に3年までこのプロジェクトの撮影は続けられます。ソール・ライターへの敬意と、写真家としての冷静な眼差しによって生み出された数々の写真には、通俗的な富や名声より、自分にとって幸せとは何か、を真摯に問い続けたソールの魂に通じる美が映し出されています。本写真集『Saul Leiter: In Stillness』は、ソール・ライターの気配が立ち上るような濃密な空間の中で、「急がない人生」の多くの物語を浮彫にします。

 

 


井津由美子(いづ・ゆみこ)プロフィール

1968年大阪府生まれ。ニューヨーク在住。1998年アメリカ、カリフォルニア州のブルックス大学写真学科を卒業後、ニューヨークで広告写真家としてキャリアをスタート。

2003年より8×10インチと11×14インチの大型カメラでプラチナ・パラディウムプリント技法による〈Secret Garden〉(シークレット・ガーデン)(2011年)シリーズを制作開始。2016年、〈Secret Garden〉と〈Faraway(闇の彼方へ)〉(2014年)を収録した写真集『Resonance』をSerindia Contemporaryより出版。

2017年から2018年にかけて、微細な鳥の巣と羽根の抽象的イメージで成り立つ〈Icarus (イカロス)〉(2017年)シリーズを東京、台北、バンコク、サンタフェ、パリのギャラリーで発表。

2020年1月に東京のBunkamuraザ・ミュージアムで開催された「永遠のソール・ライター」展において上映されたプロジェクションに作品を提供。『Saul Leiter: In Stillness』を東京・京都で発表予定。


展覧会概要

会 場 :BOOKMARC(ブックマーク)
     〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-26-14
     TEL:03-4335-1711 (カスタマーセンター)
     URL: https://www.marcjacobs.jp/contents/bookmarc.php
会 期 :2020年6月19日(金)〜 7月5日(日)
開館時間:10:00~19:00
入館料 :無料

注意事項
・新型ウイルスCOVID-19感染症対策により、入店者数制限を行なっております。
・入店時に検温と手消毒とマスクの着用をお願いしております。
・関連商品の準備数には限りがございます。完売の際はご了承ください。
・天災などの不測の事態により、販売を中止する場合がございます。


井津由美子写真集
『Saul Leiter: In Stillness』
BOOKMARC 限定特装版
40セット発売中

判型
300x200mm|120ページ|布貼化粧箱

発行
リブロアルテ

プリントスペック
オリジナルプリント1枚(インクジェットプリント、サイン入り)

販売価格
45,000円(税別)



 

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井津由美子写真集
『Saul Leiter: In Stillness』

2020年5月11日発売

「この写真集に収録された魅力的な作品の数々は芸術と謎に包まれたある人生の物語を、様々な形で描き出している。」

― マーギット・アーブ(ソール・ライター財団ディレクター)

Saul Lieter: In Stillness』より


キッチンを改装した暗室、2013年

本年、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催され大きな反響を呼びながら、コロナウィルス感染拡大防止のため、会期途中での開催中止を余儀なくされた「永遠のソール・ライター」展。本展で大きな注目を浴びたプロジェクションで、ソール・ライターの残したカラースライドとともに投影された、彼が住んでいたアパートメントの風景や、彼が愛した調度品等の写真を撮影したのが井津由美子です。この度、リブロアルテから刊行されることになった『Saul Leiter: In Stillness』は、井津由美子がソール・ライターのアトリエ兼アパートメントを撮り続けてきたシリーズの集大成となる写真集です。

1980 年代に商業写真から身を引いてから、2006 年にドイツのシュタイデル社が出版した写真集『Early Color』で、「カラー写真のパイオニア」として、一躍「時の人」となるまで、ソール・ライターは富にも名誉にも関心を持つことなく、自分の世界を生き続けた写真家でした。80歳にして世界中の注目を浴びることになってからも、2013 年にこの世を去るまで自分の生活を変えることなく、最も愛する場所であるニューヨーク・イーストヴィレッジのアパートメント兼アトリエで淡々と日常を送りました。

生前からソール・ライターと親交のあった井津由美子が、この場所の撮影をはじめたのは、彼が亡くなった3 週間後のことでした。以降、断続的に2019 年までこのプロジェクトの撮影は続けられます。ソール・ライターへの敬意と、写真家としての冷静な眼差しによって生み出された数々の写真には、通俗的な富や名声より、自分にとって幸せとは何か、を真摯に問い続けたソールの魂に通じる美が映し出されています。本写真集『Saul Leiter: In Stillness』は、ソール・ライターの気配が立ち上るような濃密な空間の中で、「急がない人生」の多くの物語を浮彫にします。

ソールと猫のコンタクトシート、2018年


井津由美子(いづ・ゆみこ)プロフィール

1968年大阪府生まれ。ニューヨーク在住。1998年アメリカ、カリフォルニア州のブルックス大学写真学科を卒業後、ニューヨークで広告写真家としてキャリアをスタート。

2003年より8×10インチと11×14インチの大型カメラでプラチナ・パラディウムプリント技法による〈Secret Garden〉(シークレット・ガーデン)(2011年)シリーズを制作開始。2016年、〈Secret Garden〉と〈Faraway(闇の彼方へ)〉(2014年)を収録した写真集『Resonance』をSerindia Contemporaryより出版。

2017年から2018年にかけて、微細な鳥の巣と羽根の抽象的イメージで成り立つ〈Icarus(イカロス)〉(2017年)シリーズを東京、台北、バンコク、サンタフェ、パリのギャラリーで発表。

2020年1月に東京のBunkamuraザ・ミュージアムで開催された「永遠のソール・ライター」展において上映されたプロジェクションに作品を提供。『Saul Leiter: In Stillness』を東京・京都で発表予定。

ソールの椅子に掛けられたスカーフと帽子、2018年

2007年にニューヨーク州ウッドストックのセンター・フォー・フォトグラフィー奨学金受賞。サミュエル・ドースキー美術館に作品が収蔵されている。


写真集概要

写真集名:『Saul Leiter : In Stillness』
著者名 :
井津由美子
出版社 :
リブロアルテ 

     〒157−0068 東京都世田谷区宇奈根1-33-12 2F
     www.libroarte.jp

テキスト:ポリーヌ・ヴェルマール(マグナム・フォト(ニューヨーク)、
     マーギット・アーブ(ソール・ライター財団)
ブックデザイン:おおうちおさむ(ナノナノグラフィックス)
企画協力:佐藤正子(コンタクト)
判 型 :A4変形 上製本
ページ数:120 ページ
発売日 :2020 年5 月11日


アパートメントの窓辺、2018年

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「永遠のソール・ライター」展公式図録&
トートバッグセットの販売開始

@NADiff online

新型コロナウイルス感染拡大によって、全国の美術館・博物館の多くが臨時休館を余儀なくされ、私たちが芸術文化に触れる機会が失われています。弊社企画の「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」も、Bunkamuraザ・ミュージアムでは会期終了前中止となり、美術館「えき」KYOTOでは全面中止となりました。

そんな状況を少しでも好転できるよう、様々なオンライン・ストアーは、新型コロナウィルス感染拡大のため中止や休館を余儀なくされた展覧会の図録やグッズを、最近取り扱ってくださるようになりました。

NADiffのオンライン・ストアーもその一つ。NADiffのオンライン・ストアーでは、「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」の公式図録のみならず、展覧会場で販売されていたオリジナル・トートバッグと、図録とトートバッグのお得なセットをもご購入いただけます。

図録とトートバッグのお得なセットは、オリジナル・トートバッグが300円(税抜)も安くお求めいただけます!

トート・バッグにはイラストレーターRitsuko Hiraiによる、ソール・ライターとその飼い猫のレモンちゃんの可愛いイラストが描かれています。ねこ(カラー:ナチュラル)と、ソール&ねこ(カラー:ブラック)の2種類です。ご購入は、下記ページをご覧ください。

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ソール・ライター展の図録 &
グッズのオンライン販売開始!

@OIL by 美術手帖

「#STAYHOME」でもソール・ライターの世界が楽しめます!

新型コロナウイルス感染拡大によって、全国の美術館・博物館の多くが臨時休館を余儀なくされ、私たちが芸術文化に触れる機会が失われています。弊社企画の「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」展も、Bunkamuraザ・ミュージアムでは会期終了前中止となり、美術館「えき」KYOTOでは全面中止となりました。

美術手帖は、そんな状況を少しでも好転できるよう、webサイト「OIL by 美術手帖」で、新型コロナウィルス感染拡大のため中止や休館を余儀なくされた展覧会の図録やグッズが購入できるページを、急遽立ち上げて下さいました!

「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」の図録や展覧会場で販売されていたグッズも、下記ページにてご購入いただけます。

「#Stayhome」しながらぜひ、ソール・ライターの世界をご堪能ください。

 

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『an・an』創刊 50 周年記念展
生きて、愛して、歌って。

創刊から ‘70 年代の『an・an』をプレイバック

※トップ画像:『an・an』創刊号表紙(1970年3月3日発売号)©マガジンハウス


【※中止のおしらせ】本展覧会は、新型コロナウイルス感染症の影響で中止になりました。突然の発表となり、楽しみにしていただいていた皆様、大変申し訳ございません


4号のみ実験的に発刊された『平凡パンチ・女性版』を原型とし、 1970 年 3 月にフランスの女性ファッション雑誌『ELLE』と提携、まったく新しい形のファッション誌『an・an ELLE JAPON』として誕生した『an・an』。
型紙のついた実用服飾誌がファッション雑誌 だった当時、 「布をみにまとうことだけがおしゃれではありません。リズムをとること、踊ること、話すこと、どんなものをどんな風に食べるかということ、住むこと、旅すること、みんなファッションです。」(創刊第 7 号巻頭ページより) と、 真のファッション とは何かを高らかに宣言した『an・an』の登場は、まさに、出版界のみならず日本の若者カルチャーにとって黒船の到来、といえるものでした。
表紙には、それまでの雑誌には見られなかったタイプのモデルを多く起用し、当時としては難しかった海外ロケを敢行、様々な分野の若い才能が起用されて創り出 された生き生きとした誌面は、次第に新しい文化の発信源として若者たちに認知されるようになり、その後のクリエイティブな世界に大きな影響を与えました。本展では 50 周年の歴史の中で、特に創刊から約 10 年の草創期に 『anan』で活躍した様々な分野のクリエイターたちに焦点を当て、時代の変遷に寄り添いながら、現在も新しい読者を魅了し続ける『an・an』の魅力をご紹介いたします。


展示内容

1)夜明け前:プロローグ
まったく新しいファッション誌『an・an』誕生までには、 1959 年に創刊された 『週刊平凡』 誌ではじまった ファッション・ページの連載、『an・an』のパイロット版ともいえる『 平凡パンチ女性版 』 など、多くの試みが背景にありました。『an・an』草創期に大きな役割を担った堀内誠一のアートディレクションの下 、後に同誌を舞台に活躍 した 多くのクリエーターたちも、すでに共同作業を開始しています。
本コーナーでは、当時の日本における服飾誌、ファッション誌の状況を紹介しながら、『an・an』創刊までの歩みを紹介します。

『an・an』 No.22 1971 年 2月5日号

2)『an・an 』誕生!
『an・an』初期の全面的なアートディレクションを担当した堀内誠一の手によるタイトル、大橋歩のイラストによるパンダのロゴとともに、1970 年3月4日、『an・an』は産声をあげました。立木義浩撮影 による 写真が表紙を飾った創刊号には、提携誌『ELLE』の編集長やフランス大使の祝辞が寄せられ、グラビアではパリ行きのエール・フランス機内に乗り込むモデルの様子が紹介されるなど、まだまだ一般の日本人にとって遠い地であった海外への憧れを喚起するとともに、澁澤龍彦、三島由紀夫などの文化人の寄稿も掲載された、それまでにはない画期的な雑誌である ことを印象づけました。

3)『an・an』草創期
同じ年に開催された大阪での万国博覧会に象徴される高度経済成長の波にのって、『an・an』は自由に満ちた大胆な想像力に満ちたファッション・ページを展開するとともに、新しい旅の形を提案し、女性たちが外へ目を開くことに大きな影響を与えました。
また、デザイナー、モデル、カメラマン、イラストレーターらの名前を積極的に誌面でフィーチャーし、それまでにはなかったスタイリストといった職業を生み出した『an・an』は、日本において初めてクリエーターたちに市民権を与える場にもなっていきます。本展では、同誌がキャリアの礎となった飯野和好、スズキ・コージらの貴重なイラスト原画を紹介するとともに、『an・an』創刊時から同誌に参加し、日本で初めて スタイリスト という職業を確立した原由美子氏によって精選された同誌草創期のファッション・ページ数十点をプロジェクション で投影し、『an・an』が創り上げた世界観にせまります。

『anan』No.33 1971年7月20日号 Photo : Hiroshi Yoda / Stylist : Jillie Murphy / Hair and Make-up : John Frieda at Leonard / Model : Britt Magnusson and Stan Ribton

『an・an 』よ永遠に!
50 年前の創刊から昭和、平成、令和3つの時代をまたいで、常に時代を映し、 女性たちに新しい生き方 を提示してきた『an・an』。創刊50周年を記念して、『an・an』の現在とこれからを紹介します。


展覧会概要
会 場 :美術館「えき」KYOTO
     〒600-8555 京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町
     ジェイアール京都伊勢丹7階隣接
     TEL:075-352-1111(大代表)
     URL: http://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/exhibition_2004.html
会 期 :2020年3月7日(土)〜 4月5日(日)
開館時間:10:00~20:00(入場は19:30まで)
入館料 :中学生以上500円(税込)
     ※「障害者手帳」をご提示のご本人様と同伴1名様は300円(税込)となります
主 催 :美術館「えき」KYOTO、京都新聞
特別協力:株式会社マガジンハウス
協 力 :
堀内事務所
企画協力:コンタクト

『an・an』 No.22 1971 年 2月5日号


※関連イベント中止のお知らせ (2020.02.28 更新)
「an・an創刊50周年記念展 生きて、愛して、歌って。創刊から’70年代の『anan』をプレイバック」の関連イベントとして開催予定の「ナイト★ミュージアム&スペシャルトーク」は、新型コロナウイルス感染拡大の防止のため、お客さまと従業員の健康・安全性を最優先し、イベントの開催を中止とさせていただきます。

開催中止となる関連イベント
① 3月15日(日)ナイト★ミュージアム&スペシャルトーク
ゲスト:原由美子氏(ファッションディレクター)
② 3月20日(金・祝)ナイト★ミュージアム&スペシャルトーク
ゲスト:立木義浩氏(写真家)

チケットをご購入いただいたお客さまには、払い戻しの対応をさせていただきます。払い戻しについては、ローソンチケット取扱い店舗で行います。対象のチケットをお持ちのうえ、払い戻し期間内にお手続きください。
【払い戻し期間】2020年3月2日(月)午前10時 ~ 3月31日(火)午後11時59分まで

ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解を賜りますようお願い申しあげます。

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