The 10th Gelatin Silver Session 2019
「100年後に残したい写真」

*トップ画像:「父の背中」©市橋織江


2006年にスタートしたゼラチンシルバーセッションは、今回で10回目を迎えます。今年のテーマは「100年後に残したい写真」。50名の写真家が未発表作品を展示します。

私たちは、経済効率や利便性を優先させたあまり、これまで数多くの匠と呼ばれる職人の貴重な手仕事や人材を失ってきました。写真の世界でも同様に、便利で簡単に撮影できるデジタル化に伴い、長い間培われてきた、手間暇をかけた撮影や暗室作業等の手仕事、技術、その周辺機材、人材が失われています。それは、化学反応による銀塩写真にしか出せない独特の奥行きのある表現が失われることを意味します。
デジタルとアナログ銀塩の優劣を語りたいわけではありません。これらは、それぞれ異なった特徴を持つ全く別のものです。音楽家が様々な楽器を奏で、多彩な表現ができるように、画家が筆や絵の具を使い分けられるように、私たち写真家も、表現手段の選択肢の一つとして、フィルムや印画紙を次の世代へ残していきたいのです。

©平間 至「平間家2019年1月7日」


展覧会概要

会 場 :AXIS Gallery
     東京都港区六本木5-17-1 AXISビル4F
会 期 :2019年04月26日(金)-2019年05月06日(月)
開館時間:11:00 〜 19:00 会期中無休(最終日は18:00まで)
入場料 : 300円(学生無料)
協 賛 :株式会社IMAGICA Lab、コダック合同会社、株式会社大伸社
     株式会社ニコン、富士フイルム株式会社、
     富士フイルムイメージングシステムズ株式会社、
     株式会社ライブアートブックス
協 力 :アクシスギャラリー、コエドブルワリー、Motion Gallery
展示協力:佐藤正子(株式会社コンタクト)、 株式会社フレームマン


併催イベント

①トークセッション「吉原家の140年」
140年の歴史をもつ新潟県新発田市の吉原写真館には、貴重なガラス乾板が残されている。美術家でもある6代目館主の吉原悠博さんが制作した映像作品を見ながら、写真のもつ魅力について語る。
映像作品(30分):新潟の北、シバタという町に六代続く写真館を営む家族がいる。この映像作品は、美術家で写真館六代目の吉原悠博氏が、蔵に眠っていた大量の家族写真を、初代から六代目の現在までクロニクルに編集したもの。

日 時  :5月3日(金・祝)、18:30〜20:00 ※予約不要
スピーカー:ピーター・バラカン、吉原悠博(吉原写真館)、平間 至、広川泰士

②Photo BAR
下記の日程にて、ドリンク片手に参加写真家とのコミュニケーションを楽しむバーをオープンします。お気軽にご参加ください。※予約不要
4月26日(金)17:00〜20:00

4月27日(土)17:00〜20:00
この日程以外にも開催します。追加の日程に関しては、Twitterでお知らせします。

③会場内暗室ワークショップ(要予約、先着順)
会期中、AXIS Gallery内に暗室をつくり、参加写真家によるモノクロプリントワークショップを行います。これまでプリントをしたことがない人を対象としたワークショップなので、気軽にご参加ください。

日 程 :会期中毎日
時 間 :1コマ目 13:30〜15:00、2コマ目 15:30〜17:00
参加費 :3,000円
定 員 :1コマ2名
使用する印画紙:RC(8×10)※モノクロ
持ち物 :現像されたモノクロネガ(135)
※ない場合はこちらで準備したものを使っていただきます

服 装 :薬品で汚れる可能性があるので、汚れても大丈夫な服でご参加ください
参加方法:メール(宛先:info@gss-film.com)にて予約を受け付けます。
件名に「暗室ワークショップ希望」と入れていただき、本文には、希望の日時、お名前、ご連絡先の明記をお願いします。※友達と2名で参加する場合は、その旨もお書きください

 

©広川泰士「聖域 2019」

 

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