見慣れた街の中で

In the familiar streets -Shigeo Gocho-

 

『見慣れた街の中で』1981年発行 ©Hiroichi Gocho

1981年、自費出版として世に送り出された牛腸茂雄による写真集『見慣れた街の中で』。全47点からなる本作は、カラー・ポジフィルムによって撮影され、それまでの作風を大きく刷新した転換点となりました。コダクロームの鮮やかな色調と強烈な光と影のコントラストのなかで、写し出されるのは「見慣れた街」の日常。しかしその奥底には、私たちの暮らしの風景を通り抜ける「人間存在の不可解な影」が漂っています。

本展では、このシリーズを中心に、都市と人間の関わり、日常に潜む不穏さや不思議な気配をあらためて見つめ直します。40年以上の時を経てもなお新鮮な問いを投げかける『見慣れた街の中で』における視線は、来場者ひとりひとりの“日常の風景”をも揺さぶることでしょう。

 

『見慣れた街の中で』1981年発行 ©Hiroichi Gocho

 


・作家プロフィール

 牛腸茂雄 Shigeo Gocho

1946年11月2日、新潟県南蒲原郡加茂町(現・加茂市)で金物屋を営む家に次男として生まれる。3歳で胸椎カリエスを患いほぼ1年間を寝たきりで送る。 10代から数々の美術展、ポスター展などに入選。 1965年、新潟県立三条実業高等学校を卒業後、桑沢デザイン研究所リビングデザイン科入学、その後、リビングデザイン研究科写真専攻に進む。 1968年、同校卒業。デザインの仕事と並行して写真を撮り続ける。 1977年、『SELF AND OTHERS』(白亜館)を自費出版。1978年、本写真集と展覧会により日本写真協会賞新人賞受賞。 1983年、体調不良のため実家に戻り静養を続けるが、6月2日、心不全のため死去。享年36歳。 2004年には回顧展「牛腸茂雄 1946-1983」(新潟市立美術館、山形美術館、三鷹市民ギャラリー)が開催され、2000年には佐藤真監督によるドキュメンタリー映画「SELF AND OTHERS」が製作され大きな反響を呼ぶ。2013年、『こども』(白水社)、新装版『見慣れた街の中で』(山羊舍)が相次いで刊行された。

 

『見慣れた街の中で』1981年発行 ©Hiroichi Gocho

 

 


・展覧会詳細

展覧会名 「見慣れた街の中で」
会期 2025年10月4日(土)-10月29日(水)
開館時間 13:00〜19:00
休廊日 月曜・火曜
会場 PURPLE  〒604-8261 京都府京都市中京区式阿弥町122-1-3F
URL https://purple-purple.com/exhibition/shigeogocho/

 

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オランダ×千葉 撮る、物語る―サラ・ファン・ライ&ダヴィット・ファン・デル・レーウ×清水裕貴

Netherlands × Chiba Prefecture ~Take photos & Tell stories~

 

この度、千葉県立美術館では、2025年11月15日(土)から2026年1月18日(日)まで、「オランダ×千葉 撮る、物語る」―サラ・ファン・ライ&ダヴィット・ファン・デル・レーウ×清水裕貴を開催します。本展はオランダ出身の新進気鋭の若手写真家、サラ・ファン・ライとダヴィット・ファン・デル・レーウの作品を日本で初めて紹介する展覧会です。あわせて、千葉県立美術館初の写真展ともなる本展では、千葉にまつわる写真の歴史にも注目し、千葉を拠点に活動する写真家・小説家である清水裕貴のアプローチを通して、千葉ゆかりの古写真のコレクション(松戸市戸定歴史館)や、千葉県立美術館の絵画コレクションを紹介。テキストと写真・絵画が一体となって織りなす清水裕貴の作品世界を展観します。

サラ・ファン・ライとダヴィット・ファン・デル・レーウは、現在アムステルダとパリを拠点に活動し、抽象的な構図、反射、影の使い方、独特のフレーミングなどを特徴とするストリートフォトが注目を集めています。またファッションブランドやエディトリアルのコミッションワークも手がけ、2023年には、ファン・ライによるルイ・ヴィトンのフォトブックシリーズ『ファッション・アイ』ソウルが刊行されました。オランダと千葉の文化交流の一環として開催される本展では、サラ・ファン・ライ&ダヴィット・ファン・デル・レーウがニューヨークで手掛けた〈Metropolitan Melancholia(メトロポリタン・メランコリア)〉と〈 Still Life(静物)〉シリーズを中心に約80点が日本初公開となります。千葉ゆかりの古写真や清水裕貴が移りゆく千葉の風景をとらえた写真が約80点。ほか写真の歴史、関連資料や千葉県立美術館が所蔵するコレクションなど、あわせて約220点でご覧いただきます。

 

ダヴィット・ファン・デル・レーウ&サラ・ファン・ライ《2 羽の鳩、ニューヨーク》
2022年 ©
David van der Leeuw & Sarah van Rij

 

清水裕貴《浮上〈沖ノ島の隆起地層〉》2024年 ©Yuki Shimizu 

 


・作家プロフィール

サラ・ファン・ライ(Sarah van Rij)&
ダヴィット・ファン・デル・レーウ(David van der Leeuw)

アムステルダムとパリを拠点に活動するオランダ出身の写真家。 2 人はパートナーであり、ユニットとしても個人としても活動し、考え抜かれたフレーミングと構図によって、シュルレアリスムの系譜に通じる作品を創り出している。

ファッションブランドやエディトリアルのコミッションワークも手がける。2023 年に2人の初の写真集『MetropolitanMelancholia』をKOMINEK より出版。同年にサラ・ファン・ライによるルイ・ヴィトンフォトブックシリーズ『ファッション・アイ』ソウルも刊行。2025 年12 月より、ファン・ライにとって初となる美術館での個展を、パリのヨーロッパ写真美術館で開催予定。

 

ダヴィット・ファン・デル・レーウ
©David van der Leeuw

 

清水裕貴(Shimizu Yuki)

千葉県生まれ。2007 年、武蔵野美術大学映像学科卒業。2011 年、第5 回写真「1_WALL」グランプリ受賞。2016 年、第18 回三木淳賞受賞。小説では2018 年、新潮社R18 文学賞大賞受賞。土地の歴史や伝承のリサーチをベースにして、写真と言葉を組み合わせて風景を表現している。主な出版物に、小説『ここは夜の水のほとり』新潮社(2019 年)、小説『海は地下室に眠る』KADOKAWA(2023 年)、写真集『岸』赤々舎(2023 年)。主な個展に「浮上」(PGI、東京、2024)、「眠れば潮」(PURPLE、京都、2023)、主なグループ展に、「千葉ゆかりの作家展百年硝子の海」(千葉市民ギャラリー・いなげ/旧神谷伝兵衛稲毛別荘、2021)、「とある美術館の夏休み」(千葉市美術館、2022)、「MOT アニュアル2024 こうふくのしま」(東京都現代美術館、2024)がある。

 

清水裕貴《浮上〈沖ノ島の隆起地層〉》2024年 ©Yuki Shimizu

 


・関連資料

オランダと千葉

オランダと千葉との交流は、佐倉藩が長崎と並んで蘭学の先進地だった幕末期に始まります。積極的に蘭学を導入した5 代藩主堀田正睦まさよしは、佐倉が蘭学の先進地となる下地をつくりました。蘭医学の塾兼診療所となった佐倉順天堂がその中心となり、二代目佐藤尚たか中なか(1827-1882)は、長崎の海軍伝習所で体系的に医学を講義したオランダ人軍医ヨハネス・ポンぺ・ファン・メールデルフォールト(1829-1908)に学び、順天堂で明治医学界をリードする多くの後進を育てました。近年では千葉県が東京2020 オリンピックで、オランダ王国のホストタウンになったことをきっかけに2023(令和5)年度より国際交流事業を開始しました。本展はこうした国際交流の流れの中に位置づけられます。

 徳川昭武 《日向の挿花》 1907 年1月8 日 松戸市戸定歴史館

 


・展覧会詳細

企画展名 オランダ×千葉 撮る、物語る
ーサラ・ファン・ライ&ダヴィット・ファン・デル・レーウ×清水裕貴
開催期間 2025年11月15日(土)~2026年1月18日(日)
開館時間 9:00-16:30(最終日は16:00まで)
休館日 月曜日
・11/25(火)、12/28(日)―1/4(日)、1/13(火)
(但し11/24(月)、1/12(月)は開館)
入館料 一般1,000円(800円)、高校・大学生 500円(400円)

*( )内は20名様以上の団体料金、中学生以下、64歳以上、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料

展示会場 千葉県立美術館  〒260-0024 千葉県千葉市中央区中央港1-10-1
アクセス JR 京葉線または千葉都市モノレール「千葉みなと」駅下車 徒歩約10 分
HP https://www.chiba-muse.or.jp/ART/exhibition/events/event-8482/
お問合せ 043-242-8311(千葉県立美術館)
主催 千葉県立美術館
企画 コンタクト
特別協力 松戸市立定歴史館
協賛 株式会社シグマ

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富士フイルム企画写真展 GFX Challenge Grant Program 2024 〜Make Your Next Great Image〜

FUJIFILM Photo Exhibition GFX Challenge Grant Program 2024 〜Make Your Next Great Image〜

トップ画像:Timeland ©Gianluca Lanciai(GFX Challenge Grant Program 2024)

 

富士フイルムが主催する「GFX Challenge Grant Program 2024」は、世界各国で活躍するクリエイターの創作活動サポートを目的とした助成金プログラムです。

2024年7月から9月にかけて、全世界を3つの地域に分け各地域の写真家から、助成金を使って成し遂げたいクリエイティブなアイデアと制作テーマをまとめた撮影企画書での応募を募りました。選考は3ヵ月かけて行われ、地域別に実施された一次、二次選考、さらに、外部審査員を招きグローバルで実施された最終選考を経て、2025年1月に受賞15テーマを決定しました。

制作活動のサポートとして、「Global Grant Award(大賞)」受賞者の5名には10,000ドル相当の助成金を、「Regional Grant Award(優秀賞)」受賞者の10名には5,000ドル相当の助成金をご提供、さらに、制作に使用する機材として、富士フイルム ラージフォーマット デジタルカメラシステム GFXを無償貸与させていただきました。そして、制作期間6ヵ月を経て、2025年6月ついに15作品が完成しました。

本展では、「GFX Challenge Grant Program 2024」を通じて制作された受賞者15名の作品を一堂に展示いたします。世界各国から集まったオリジナリティあふれる写真・映像作品をお楽しみください。

 

Echoes of Resilience©César Guardia Alemañi(GFX Challenge Grant Program 2024)

 


 

※ 富士フイルム ラージフォーマット デジタルカメラシステム GFXとは35mm判の約1.7倍となるラージフォーマットセンサーを搭載し、豊かな階調表現と浅い被写界深度による立体的な描写を可能とした、異次元の高画質をさらに身近にする画期的なミラーレスデジタルカメラシステムです。
https://fujifilm-x.com/ja-jp/products /gfx-series/

※ 助成金プログラムや受賞者および取り組んだ作品の詳細はこちらをご覧ください。
http://www.fujifilm-x.com/ja-jp/special/gfx-challenge-program/2024/

 

Rewriting memory. Intimate territories in resistance©Claudia Guadarrama(GFX Challenge Grant Program 2024)

 

Shared Horizon©Reinis Hofmanis(GFX Challenge Grant Program 2024)

 

 


展覧会詳細

会 場 :FUJIFILM SQUARE (フジフイルム スクエア)
     〒107-0052東京都港区赤坂9丁目7番3号 東京ミッドタウン・ウエスト
      スペース1.2.3.ニギャラリー

U R L:https://fujifilmsquare.jp/exhibition/251031_01.html
会 期 :2025年10月31日(金)~11月20日(木)
開館時間:10:00~19:00(最終日は14:00まで、入館は終了10前まで)
      ※会期中無休。
入場料 : 無料
     ※企業メセナとして実施しており、より多くの方に楽しんでいただくために入館無料しております。

作品点数:全倍・全紙・半切サイズなど、カラー(またはモノクロ)、約100点以上の展示を予定しています。
・デジタルによる作品。
・展示作品は、描写性の高い富士フイルム製品「銀写真プリント」を使用。
・動画作品はモニターで上映します。

主 催 :富士フイルム株式会社
企 画 :コンタクト

 


 

巡回展(大阪展)

会 場 :富士フイルムフォトサロン 大阪
〒541-0053 大阪市中央区本町2丁目5-7 メットライフ本町スクエア1F

U R L:随時更新予定
会 期 :2025年12月12日(金)~2025年12月24日(水
開館時間:10:00~19:00(入館は終了10前まで)
      ※会期中無休。

入場料 : 無料
     ※企業メセナとして実施しており、より多くの方に楽しんでいただくために入館無料しております。

 

Kusari©鈴木萌(GFX Challenge Grant Program 2024)

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深瀬昌久写真展「洋子/遊戯」

Fukase Masahisa Exhibition [YOKO/Playtime]

 

 ©深瀬昌久アーカイブス

1960年代から70年代の日本は、それまでの文脈にはない新しい写真表現を生み出す多くの写真家たちが出現した豊穣の時代でした。深瀬昌久(1934–2012)は、その中でも徹底的に「私性」を追求し、日本独自の表現といわれる「私写真」の先駆者として、日本の現代写真史に比類ない足跡を残した写真家です。2014年、深瀬の作品を管理する深瀬昌久アーカイブスの設立以降、国内外での展覧会の開催や写真集の発刊により、その評価が高まり続けています。2025年春には深瀬昌久の半生を描いた映画『レイブンズ』(監督:マーク・ギル、主演:浅野忠信、瀧内公美)が公開され、さらにその作品に注目が集まっています。

家族、愛猫、さらには自分自身……と、常に緊密な関係性の中で写真を撮り続けた深瀬昌久。なかでも、1963年に出会い、翌年に結婚した妻・洋子を10年余にわたって撮り続けた一連の写真群は、写真家・深瀬昌久を語る上で欠かすことのできないものです。「10年もの間、彼は私とともに暮らしながら、私をレンズの中にのみ見つめ、彼の写した私は、まごうことない彼自身でしかなかった」(「救いようのないエゴイスト」、『カメラ毎日』創刊20年記念別冊『写真家100人 顔と作品』、1973年)と洋子自身が綴っているとおり、執拗ともいえるカメラが介在した私生活によって1976年に二人の結婚生活はピリオドを打ちます。その2年後に深瀬は写真集『洋子』(朝日ソノラマ刊)を上梓します(2025年4月には、赤々舎から同作と、深瀬の第一作目となる『遊戯』が併せて復刊されました)

本展では深瀬昌久アーカイブスの協力を得て、二人が出会った1963年に東京・芝浦のと場を舞台に深瀬お手製の黒マントをまとった洋子をとらえた、没後初発表となるヴィンテージプリント33点を展示します。自身の存在と写真表現を追求し続け、「自分のテーマはいつも身辺、手で触れられるものから始まる」と語った深瀬昌久の作品は、見る人々それぞれに「自己とは?」「他者とは?」、さらに写真の本質について、大きな問いかけを投げかけてくれるものと確信します。

 

 ©深瀬昌久アーカイブス

 


・作家プロフィール

深瀬昌久 Fukase Masahisa

1934年、北海道中川郡美深町生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。日本デザインセンターや河出書房新社などでの勤務を経て、1968年に独立。1974年、アメリカ・ニューヨーク近代美術館で開催された日本写真の企画展「New Japanese Photography」への出展を皮切りに、これまで世界各国の展覧会に多数出展。代表作に『鴉 からす』『洋子』『家族』などがある。1992年、転落事故で記憶障害と失語症を患う。2012年没、享年78。代表作『鴉』は日本写真の金字塔として世界的に高い評価を得る。2014年、深瀬昌久アーカイブス設立。2025年現在までに世界8都市で回顧展が開催され、13冊の写真集が新たに刊行された。

 ©深瀬昌久アーカイブス

 


・見どころ

○近年、海外においても日本の写真への関心が高まり続けています。特に深瀬昌久は展覧会の開催や写真集の発刊に加え、今春その半生を描いた映画『レイブンズ』(監督:マーク・ギル、主演:浅野忠信、瀧内公美)が公開されるなどひときわ大きな注目を浴びている写真家で、当社「フジフイルム・フォトコレクション」収蔵作家の一人です。

○本展では、深瀬の原点ともいえる、妻・洋子を撮影した作品33点のヴィンテージプリントを、没後初めて展示します。

 ©深瀬昌久アーカイブス

 


・展覧会詳細

企画展名 フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 企画写真展
深瀬昌久写真展「洋子/遊戯」
開催期間 2025年7月1日(火)~9月30日(火)
開館時間 10:00-19:00(最終日は16:00まで、入館は終了10分前まで) 会期中無休
会場 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)
写真歴史博物館
入館料 無料
※ 企業メセナとして実施しており、より多くの方に楽しんでいただくために入館無料にしております。
作品点数 B5相当32点、全紙相当1点、合計33点(予定)、モノクロ。

・展示作品は、銀塩印画紙を使用したオリジナルプリントを使用。

主催 富士フイルム株式会社
協力 深瀬昌久アーカイブス
企画 コンタクト

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GFX Challenge Grant Program 2023

~Make Your Next Great Image~

トップ画像:Wandering Star ©Vanessa Vettorello


 

富士フイルムが主催する「GFX Challenge Grant Program 2023」は、世界各国で活躍するクリエイターの創作活動サポートを目的とした助成金プログラムです。 2023年8月から10月の期間、全世界を3つの地域に分け、写真家が助成金を使って成し遂げたいクリエティブなアイデアと制作テーマを撮影企画書にまとめて応募していただきました。選考は2ヶ月かけて行われ、地域別に実施された一次、二次選考、さらに、外部審査員を招きグローバルで実施された最終選考を経て、2024年1月に受賞15テーマを決定しました。 「GFX Challenge Grant Program 2023」を通じて制作された受賞者15名の作品を展示いたします。世界各国から集まったオリジナリティあふれる写真・動画作品をお楽しみください。


出展作家:Jodi Windvogel, Juan Carlos Reyes, Markus Naarttijärvi, Shina Peng, Vanessa Vettorello, Alex Velasco, Dike Su, Jatenipat Ketpradit, Jerick “Anyo” Collantes, Junghoon O, Kaylah Sambo, Large Django, Mislav Mesek, Santiago Javier Bazan, Seokjun Yun


展覧会詳細

会 場 :くろちく万蔵ビル 3F
京都府京都市中京区百足屋町374−2 くろちく万蔵ビル

U R L:https://kgplus.kyotographie.jp/exhibitions/2025/gfx-challenge-grant-program-2023-make-your-next-great-image/

会 期 :2025年4月12日(土)~5月11日(日)

開館時間:11:00~19:00  ※木曜日定休

入場料 : 無料

主 催 :富士フイルム株式会社|FUJIFILM Corporation

 


 

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平間至写真展 僕にとってカメラは楽器!

Hirama Itaru Photo Exhibition
《ミーちゃん》1998年©ltaru Hirama

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タワーレコードのキャンペーン「NO MUSIC, NO LIFE.」をはじめ、1990年代から現代まで数多くのアーティストを撮影し、「音楽が聴こえてくるような躍動感のあるポートレート」で新しいスタイルを打ち出した写真家・平間至。生家は祖父が開業した宮城県塩竈市の写真館で、子どもの頃から写真と音楽に接して育ちました。1995年に出版された初の写真集『MOTOR DRIVE』が一世を風靡し、その後も雑誌のカバーやCDジャケットなどのためのアーティスト写真を手がけ、平成のカルチャーシーンを席巻しました。また、2011年の東日本大震災を機にオープンした「平間写真館TOKYO」において、訪れる人たちの大切な記憶を未来へ紡いでいく写真を提供するなど、多様な分野での活動を続けています。

本展では「写真と音楽」をテーマに、学生時代の作品をはじめ、CDや雑誌のために撮り下ろしたアーティストのポートレート、大震災後の故郷を写した心象風景、平間写真館で撮影した人物写真など、写真の可能性を追求し続ける平間至の世界を紹介します。

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《峯田和伸(銀杏BOYZ)》「別冊 風とロック」2006年©ltaru Hirama
《宮城県七ヶ浜》2010年〈光景〉より©ltaru Hirama
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作家プロフィール

平間至

1963年、宮城県塩竈市に生まれる。
日本大学芸術学部写真学科を卒業後、写真家・伊島薫氏に師事。
タワーレコード「NO MUSIC, NO LIFE.」のキャンペーンポスターをはじめ、多くのミュージシャンの撮影を手がける。
2006年よりゼラチンシルバーセッションに参加。
2008年より「塩竈フォトフェスティバル」を企画・プロデュース。
2012~21年、塩竈にて音楽フェスティバル「GAMA ROCK FES」を主宰。
2015年1月、東京・三宿に平間写真館TOKYOをオープン。

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《鹽竈神社、宮城県》2007年 田中泯〈場踊り〉より©ltaru Hirama
《奥田民生&達川晃豊》「NO MUSIC, NO LIFE.」2000年3月©ltaru Hirama
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会期

2025年4月24日(木) ~ 6月24日(火)
※会期中の休館日 : 毎週水曜日(6月11日は開館)、6月12日(木)

会場

奥田元宋・小由女美術館 企画展示室

開館時間

午前9時30分~午後5時
※5月13日(火),6月11日(水)は満月のため開館時間を午後9時まで延長
※入場は閉館時間の30分前まで

入場料金

  • 一般 : 1,000(900)円
  • 高校・大学生 : 500(400)円
  • 中学生以下 : 無料
    常設展示「奥田元宋・奥田小由女の世界」もあわせて鑑賞できます
    ※( )内は20名以上の団体料金
    ※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者健康福祉手帳をお持ちの方は観覧料無料。入館の際に手帳等をご提示ください。

URL

https://www.genso-sayume.jp/event/8689/

主催

奥田元宋・小由女美術館、広島ホームテレビ

後援

中国新聞社、中国放送、広島テレビ、テレビ新広島、広島エフエム放送、FMちゅーピー76.6MHz、エフエムふくやま、尾道エフエム放送、FM東広島89.7MHz、株式会社三次ケーブルビジョン、三次市、三次市教育委員会

協力

タワーレコード株式会社、富士フイルム株式会社

企画協力

株式会社コンタクト、平間写真館TOKYO

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2000年〈Hi-Bi〉より©ltaru Hirama

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会期中のイベント

企画展関連イベントや満月関連イベントを行います。

◆アーティストトーク
講師:平間至氏(写真家・本展作家)
日時:5月24日(土)14:00~15:00
会場:企画展示室 ※企画展鑑賞券が必要です

◆平間至氏 サイン会
定員:先着30名(要整理券)
日時:5月24日(土) 15:30~
参加方法:当日9時30分から、本展図録(販売価格2,200円)を購入された方を対象に先着で整理券を配布します。

ワークショップ「動いて撮ると楽しいよ」
講師:平間至氏
日時:5月25日(日)10:00~16:00 ※12:00~14:00は休憩時間の予定です。
場所:美術館内および周辺
対象・定員:中学生以上一般20名(事前申込制)
申込方法:当館ウェブサイト内の当イベントの参加申込フォームにてお申込みか、または往復はがきに郵便番号・住所・氏名・年齢・電話番号をご記入の上、下記へ郵送でお申し込みください。
[宛先]〒728-0023 広島県三次市東酒屋町10453-6 奥田元宋・小由女美術館「動いて撮ると楽しいよ」申込係
申込締切:5月9日(金)※当日消印有効
※参加申込多数の場合は抽選となります。締切後抽選結果をお知らせします。
※参加申込フォームのご利用はこちらをクリックしてください。

◆美術館学芸員によるギャラリートーク
日時:①5月11日(日)②6月15日(日) 各日ともに14:00~
※企画展鑑賞券が必要です

◆満月ロビーコンサート
日時:①5月13日(火)②6月11日(水) 各日とも14:00~ / 19:00~

2023年〈平間写真館TOKYO〉より©ltaru Hirama
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土田ヒロミ写真展「俗神」

Hiromi Tsuchida photo exhibition

 

愛知・一色黒沢 1969年 ©土田ヒロミ

見どころ

戦後日本を代表する写真家 土田ヒロミの名を一躍世に知らしめる一作となった「俗神ぞくしん」。1968年から1975年にかけて、日本各地の土俗文化を取材した本シリーズから精選したゼラチンシルバープリントによる約30点を紹介します。発表から50年近い歳月が流れた今日においても「俗神」の世界は新鮮で、見るものに多くを問いかけてくれます。

山梨・富士山 1973 ©土田ヒロミ

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写真展について

1971年、第8回太陽賞を受賞した「自閉空間」で写真家として本格的にデビューして以来、多岐にわたるテーマで意欲的な作品を発表し続けている土田ヒロミは、戦後日本を代表する写真家の一人として、国内外で高い評価を得ています。

土田ヒロミの名を一躍世に知らしめる一作となったのが、1968年から1975年にかけて日本各地の土俗文化を取材したシリーズ「俗神」です。このシリーズは、「フリーの写真家になることを決めた際、農家を出自とする自分自身を検証するためにまず土俗文化に対峙する必要性を感じた」という土田の想いが原点となっています。青森から沖縄まで全国津々浦々を巡り、時代を超えて継承される土俗的なハレの場、なかでも大衆や風物の中にある日本人の土俗的感性を赤裸々にとらえ提示しました。
急速な経済成長が土着的なものを容赦なく侵食していく中、土田の視点でとらえられた土地と人々が紡ぎあげてきたさまざまなハレの場の記録は、1972年から隔月で『カメラ毎日』に「絆」として連載され、1974年には、海外で初めて日本の写真家を紹介する大規模な展覧会となったニューヨーク近代美術館での「New Japanese Photography」展にも同シリーズの作品が出品されます。1976年、デビュー作である「自閉空間」からの作品も加え、写真集『俗神』(オットーズ・ブックス社)として刊行され大きな反響を呼びました。

本展では、シリーズ「俗神」から精選したゼラチンシルバープリントによる約30点を展示します。大きな転換点の中にいる今という時代だからこそ、「俗神」の世界は、より新鮮に深く見るものに多くを問いかけてくれます。

「写真がはじめてこの世に登場したとき、写すという行為は、非日常的なハレの儀式の執行であり、写される人びとも、無機的な〈被写体〉ではなく、晴れがましい緊張の一瞬に耐えながら、儀式に参加し、積極的に儀式を支えた。土田ヒロミは、人びとがすっかり忘れてしまった、写真の、この原体験に、今一度復帰しようとする。」

(『俗神』(オットーズ・ブックス社、1976年)より、「〈俗神〉によせて、安永寿延」)

 

奈良・大峰山      1972   ©土田ヒロミ

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プロフィール

土田 ヒロミ (つちだ ひろみ)

1939年福井県南条郡堺村(現・南越前町)生まれ。1963年、福井大学工学部卒業後、ポーラ化粧品本舗に入社。1964年、東京勤務を機に東京綜合写真専門学校研究科で学ぶ。1966年、同校卒業。1971年、独立し写真家の道を選ぶ。同年、「自閉空間」で第8回太陽賞受賞。1976年ごろから開始した「ヒロシマ三部作」は『ヒロシマ1945-1979』(朝日ソノラマ、1979年)、『ヒロシマ・モニュメント』(冬青社、1995年)、『ヒロシマ・コレクション』(NHK出版、1995年)として刊行され、現在に至るまで広島の撮影を続けている。1984年、第40回日本写真協会年度賞、1987年、第3回伊奈信男賞を受賞。2008年、「土田ヒロミのニッポン」(東京都写真美術館)により第27回土門拳賞受賞。1992年から96年まで東京綜合写真専門学校校長を務める。2000年から13年まで大阪芸術大学写真学科教授。上記のほか、主な写真集に『俗神』(オットーズ・ブックス、1976年)、『砂を数える』(冬青社、1990年)、『新・砂を数える』(冬青社、2005年)、『BERLIN』(平凡社、2011年)、『フクシマ』(みすず書房、2018年)、『Aging』(ふげん社、2022年)など。東京都写真美術館、東京国立近代美術館、ボストン美術館、テート・モダン、カナダ国立美術館、ニューヨーク近代美術館、サンフランシスコ近代美術館、ポンピドゥー・センターなどに作品が収蔵されている。

東京・浅草 1970 ©土田ヒロミ

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写真展概要

企画展名 フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 企画写真展 土田ヒロミ写真展「俗神」
開催期間 2025年3月27日(木)~6月30日(月)
開館時間 10:00-19:00(最終日は16:00まで、入館は終了10分前まで) 会期中無休
会場 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館
入館料 無料 ※ 企業メセナとして実施しており、より多くの方に楽しんでいただくために入館無料にしております。
作品点数 全紙・半切サイズなど、モノクロ、約30点(予定)

・フィルムによる作品。・展示作品は、出展者によるオリジナルプリント(銀塩印画紙)を使用。

主催 富士フイルム株式会社
協力 Office Nirvana 土田ヒロミ
企画 コンタクト

※ 写真展はやむを得ず、中止・変更させていただく場合がございます。予めご了承ください。
※ 祝花はお断りいたします

青森・弘前 1972年 ©土田ヒロミ

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写真展併催イベント

ギャラリートーク

日時 2025年4月5日(土)・5月24日(土) 各日14:00から(30~40分間) 参加無料・予約不要
会場 フジフイルム スクエア 写真歴史博物館
講師 土田ヒロミ

※ 座席はございませんので、予めご了承ください。
※ イベントはやむを得ず、中止・変更させていただく場合がございます。予めご了承ください。

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